
厚生労働省は2022年7月8日に「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を改定しました。
これまで厚生労働省は、政府の「働き方改革実行計画」に基づき
副業・兼業の普及促進を図るために、ガイドラインの策定やモデル就業規則の改定を行ってきました。
ガイドラインは、企業や従業員の方が副業・兼業についてどのような点に留意すれば良いかのポイントをまとめたものですが、今回は
「副業・兼業を希望する労働者が、適切な職業選択を通じ、
多様なキャリア形成を図っていくことを促進」
する観点からの改定がなされています。
政府が副業・兼業を推進する背景には、イノベーションの促進や人手不足の解消、所得増加による経済の活性化など、さまざまなものがあります。
従業員が副業・兼業によって、新たなスキルや気づきを得たり人脈を広げたりすることができれば、自社の活性化にもつながります。
それに加えて、これまでのような単線型のキャリアではなく、複数の企業に勤めたり雇用されつつ自営もしたりするというようなキャリア(パラレルキャリア)を志向する人が増えていることが今回の改定の要因となっています。
厚生労働省は2018年にモデル就業規則の
「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」という規定を削除した上で
「労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる」
という規定を新設し、副業・兼業を推進する立場をモデル就業規則においても明確にしています。
これ自体は政府の方針にも時代の流れにも沿ったものなのですが
「どの企業にも」そのまま当てはまるというものではない
ことに注意してください。
副業・兼業の推進には前述のようなメリットがありますが、一方で
従業員の方が働き過ぎてしまうリスクや、競業や情報漏えいのリスクなどに備える必要があります。
就業規則はトラブル防止のためにありますので、副業・兼業を認めるにしても一定の基準をしっかりと打ち立てて、原則として許可制にすることで、思わぬトラブルが生じるリスクを軽減しつつ、従業員のキャリア形成を尊重し企業を活性化することができます。
弊所でも副業・兼業に対応した就業規則案をご用意しておりますので
ぜひご相談ください。
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2022/8/19
